現役フリーランスもわかってない!インボイスの落とし穴とビジネスへの影響

現役フリーランスもわかってない!インボイスの落とし穴とビジネスへの影響 税金

2023年の導入以降、耳にすることが増えた「インボイス」。
実は多くの現役フリーランスがその落とし穴や正しい活用方法を把握していないのが現状です。
インボイスは支払いの要求をするだけでなく、ビジネスにとって重要な役割を果たします。

本記事では、インボイスの基本から問題点、それがビジネスに与える影響について解説していきます。
最後までご覧いただくことで、フリーランスにとってのインボイスのメリット、デメリットを知ることができます。

本記事は、20代で会社を辞めSNSを使ってフリーランスとなったしおりが解説していきます。

インボイスとは?

インボイスとは、ビジネス取引における支払いや請求に関する文書の発行・管理方法や手順を指します。
いわゆるレシートみたいなものです。
ですので、発行するのは売り手である企業などで、受注したフリーランスが受け取ります。

インボイスの書類には以下のような情報が含まれます。

  • 発行者と受取人の詳細:発注する側と受注する側の名前、住所、連絡先など
  • 商品やサービスの詳細:提供した商品やサービスの内容、数量、単価、合計金額など
  • 支払い条件:支払い期日、支払い方法、割引条件など支払いに関する詳細
  • その他の情報:税金や輸送費用など

インボイスは法的な意味を持ち、取引の証拠として重要です。
また、税金の計算やお金のやり取りをする際にも使われるため、しっかりと作成することで取引の記録を残せます。

インボイスがフリーランスにもたらす問題点と影響とは?

インボイスが批判されている理由でもある、問題点とその影響について解説していきます。

インボイスがもたらす問題点

インボイスでは仕入税額控除を受けるために、発注する側だけでなく受注する側も適格請求書を発行する必要があります。
ですが、この適格請求書は「課税事業者」しか発行することができません。

下記の免税事業者の条件に当てはまる場合は、控除されない分の消費税も支払わなくてはなりません。

  • 売上金額が 1,000 万以下
  • 開業してから 2 年以内

インボイスによる影響

免税事業者が適切なインボイスを発行できない場合、発注する側が控除を受けることが難しくなります。

それだけでなく、同じ条件の課税事業者と免税事業者がいた場合、消費税を余分に支払う必要がない課税事業者に依頼することが必然的に増えると予想できます。
その結果、免税事業者は取引を失う可能性があり、新たな仕事を得るのが難しくなるかもしれません。

フリーランスとして「仕事がない」ことほど怖いことはありません…。

フリーランスにとってインボイスはどうなの?

インボイスはフリーランスにとって重要なビジネスツールですが、メリットとデメリットがあります。
先述した問題点とその影響を解決するヒントになることでしょう。

フリーランスがインボイスを活用するメリット

新たな仕事を受注できる可能性が高くなる

問題点による影響を逆手にとれば、インボイスを活用しているフリーランスに企業は依頼したいと考えています。
そのため、現在依頼しているフリーランスがインボイスを活用していなかった場合、インボイスを活用しているフリーランスに切り替えたいため、新しい仕事に繋がる可能性が広がると言えるでしょう。

契約打ち切りのリスクが下がる

先述したようにインボイスを活用していないフリーランスは、契約を打ち切る取引先が今増えています。
そのため、インボイスを活用しておくことで契約打ち切りの理由のひとつを削除しておくことができるでしょう。

正しい消費税額を把握できる

適格請求書の発行により、より正確に消費税額を計算することができるようになります。
そのため、難しく面倒な確定申告も正しくできるでしょう。

フリーランスがインボイスを活用するデメリット

納税負担額が増える

インボイスを発行するためには課税事業者になる必要があります。
そのため、これまで免除されていた消費税を払わなければいけなくなります。

経理事務の負担が増える

インボイスを活用する場合、消費税の申告と納税を行わなければいけません。
合わせて他の請求書の管理もしないといけないため、経理事務が複雑になります。
また、適格請求書に対応した業務フローを策定する負担も生じてきます。

まとめ

フリーランスにとってインボイスは、ビジネス取引の重要な記録として役立ちます。
現在の取引先との契約継続や新しい取引先をつくることにも繋がります。

一方で、書類を制作する手間や管理、消費税額の納付などのデメリットもあります。
ただ電子インボイスを上手に活用することで、管理が楽になることも踏まえてインボイスの活用を考えていきましょう。

フリーランスにとって「仕事がない」状態はとても怖いことです。
売上金額や取引先と関係性を考慮し、正しいインボイス理解のもと判断していきましょう。

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